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#KuTooの大臣発言で誤解される日本

たった今、観ていたBBC World Newsで、#KuToo運動に関する根本厚労相の記者会見での発言が取り上げられていました。女性キャスターは「いつもハイヒールを履いているのは気持ち良いものではない」とコメントしていました。

既に世界的なニュースになっていた訳ですから、根本厚労相の記者会見における「社会通念に照らして、業務上必要」というコメントは、失敗だったと思います。普通に翻訳したら、「大臣がハイヒールを履くことは必要だと言った」となってしまいます。切り取り&翻訳のダブルパンチで、日本は大臣が女性に妙なことを強要する国だと全世界に放映されてしまったわけです。今更、労働基準法の解釈を説明したのだといった言い訳は通用しないでしょう。ここはもう、「社会通念」なんていう移ろい易いものを頼らずに、前言撤回して、「ハイヒール強要は不適切」と言い切って欲しいですね。

社会通念というのは全く頼りなくて、10年前であれば、「茶髪禁止」とする企業は多かったでしょう。50年くらい前には、「パーマネントはやめましょう」というのもあったとか。クールビズというかノーネクタイも、NGだった期間は結構長かったはずです。

こういう微妙な話の場合、「接客時にはハイヒールは必須」としている葬儀屋さんとかがある一方、「足が痛くて履けません」という従業員も居て、両方を立てることは出来ないわけで、所管大臣としての発言は慎重にならざるを得ません。ただし、その場合、どちら側に寄り添うかによって、見識や倫理観が問われるのではないかと思います。大臣には、どちらかといえば、弱者である「苦痛を感じる女性」に近い立場で発言して欲しかったですね。