ブログ

暗号資産規制について講演

10月27日に、GLOCOM六本木会議ウェビナーで、「暗号資産の二重構造がもたらす規制の限界」について講演します。

【六本木会議オンライン#106】

●テーマ:暗号資産の二重構造がもたらす規制の限界

●日時:2025年10月27日(月)18:00~19:30 ※90分拡大版

●参加費:無料(事前申込制)

●形式:オンライン開催(Zoomウェビナー)

●登壇者(敬称略)
◇岩下直行(京都大学 公共政策大学院 教授)
◇前川徹(東京通信大学 情報マネジメント学部 教授/GLOCOM主幹研究員)

●講演概要:
暗号資産はこの十年で急速に存在感を高め、投資対象として注目されるようになった一方、マネーロンダリングや不正取引の温床ともなり、社会秩序に深刻な影響を及ぼしてきた。日本では交換業者規制やAML対策が整備され、現在は資金決済法から金融商品取引法への移行が審議されている。これにより投資家保護は一定程度強化されるが、問題の核心は残る。
暗号資産市場は、交換業者と顧客間のオフチェーン取引と、匿名性と無国境性を特徴とするオンチェーン取引という二重構造を持ち、後者は法規制や社会規律の外側にある。この構造的限界は、各国で法制度をいかに精緻化しても解消できない。さらに、ICOトークンを巡る投資家被害や、暗号資産を財務戦略に取り込んだ法人による市場規律のゆがみといった問題も深刻化しつつある。
本講演では、暗号資産の功罪を整理し、これとどう向き合い、社会の安寧と投資家保護を確保するか、その政策的含意を展望する。

●プログラム:
18:00 イントロダクション
18:05 講演
19:05 質疑応答・ディスカッション