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暗号資産の相場動向:11月後半の大暴落

暗号資産の発行総額(Total Market Capitalization)は、年初来から下落を続けていましたが、8月に $300 B から $200 B 前後に下落した後は、11月前半まで、ほぼ安定した水準を保っていました。しかし、11月15日、20日、25日と、5日おきに暴落を繰り返し、$120 B まで低下しました。

通貨別にみると、BTCのシェアは50%台で大きな変化はせず、BTCも$6500/BTCから$3800/BTCと半値近く下落しました。アルトコインの中では、BCH、ETHの相対的な低下、XRPの相対的な上昇はありましたが、いずれも絶対水準では11月は大幅な下落でした。


暴落の原因については、BCHをめぐる「ハッシュ戦争」の影響を指摘する声が多いのですが、それはきっかけに過ぎず、過去に蓄積された矛盾が一斉に噴出したことが大きいように感じられます。特に、BTCに次いで取引金額の大きな「ステーブルコイン」テザー(USDT)が、その矛盾を指摘され、1 USDT = $1.00 のペッグが維持できなくなっていることも、大きな重石と考えられます。USDTは、10月中旬以降、ターゲットからの乖離を繰り返しており、暗号資産市場の資金が逃げ場を求めて移動を繰り返した結果、市場全体に同時並行的な下落が生じています。

本来、全くキャッシュフローを生まず、安定した相場が立つ理論的背景を持たない暗号資産が、かなりの期間、比較的安定した価格で維持されていたこと自体が、むしろ不自然だったのかもしれません。相場は今後も波乱があるでしょうが、再び高騰するシナリオは考えにくいと思います。多くのエコノミストが「暗号資産の本源的価値はゼロ」と主張していますが、冷静にそうした意見に耳を傾けるべき時期に来ていると思います。