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仮想通貨「採掘」で大誤算、GMOとDMMが急転換

仮想通貨「採掘」で大誤算、GMOとDMMが急転換
GMOは350億円の特損、上場以来最大の赤字へ(東洋経済オンライン、2018/12/30)


やれやれ、この手のリスクについては、精一杯、警告していたつもりだったのですが。

この辺とか、この辺とか、この辺とかですね。

次に騒がれるのはICO投資家の損失でしょうかね。日本に被害者はそんなに居ないと思うけど、「仮想通貨もどき商法」は結構ありましたからねえ。

今回、事業の見直しを行ったネット企業は、日本の伝統的大企業と比べれば、事業の決断が早いというのが長所とされてきたのですが、こと暗号資産については、タイミングを外していたなあと思います。各社とも参入の表明が、ビットコイン相場が高騰した2017年ですから。相場ものでは遅く参入した人がババをつかませられることが多いので、仕方ありません。とはいえ、日本の投資家全体としては、そこまで負け組ではなかったと思います。レバレッジ掛けて事業を行う人が少なかったのが幸いしたのかもしれませんね。

マイニングビジネスの先駆者であるBitmain社をジハン・ウーと一緒に創業し、ASICの設計を担当したマイクリー・チャンは、「半導体の設計デザインやノウハウの全てを、長期間にわたって日本人技術者に学んできた 」とのことです。彼らの創業は2013年のことだそうですが、もしその頃に、日本国内で「ASICでビットコインのマイニングに投資しよう」と誘っても、賛同する投資家はほとんど居なかったことでしょう。一攫千金にチャレンジしたがるかどうか。ビットコインの規制回避傾向やリバタリアニズムへの共感。その辺が、保守的な日本人向きの投資ではなかったと思います。

その数年後に日本でもビットコインの大ブームが起きたわけですから、将来のことは分からないものですけどね。

上がった相場は下がるものなので、2017年の時点で長期的にしか収益の見込めない採掘事業への投資に踏み切るのは、その当時から「もう遅いんじゃないの」と心配されていました。現在の相場の下では、最先発のBitmain社すら事業を縮小していると伝えられていますから、設備負担が重く、収益機会の限られている採掘事業で収益を上げていくことは期待薄だと思います。

日本の将来を考えれば、元気なネット企業に様々なチャレンジをして貰うことが大事なのですが、そのためには将来の技術動向、事業動向への正確な見極めが欠かせませんし、慎重なリスク管理で守りを固めることも大事ですね。今回の失敗を糧に、両社にはイノベーションに挑戦し続けてほしいと思います。