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ブロックチェーンの中の児童ポルノ画像

こんな事件が起きていたんですね。BCH vs BSVの争いはまだ続いているのでしょうが、こういう手段での攻撃は困ったものです。攻撃者は児童ポルノ画像が含まれるデータを取引データとして署名してブロードキャストし、それがマイニングされてしまったようです。そのデータは https://www.bitcoinfiles.org/ から閲覧可能という仕組みだったらしく、現在はこのサイトからは何も閲覧できなくなっています。でも、BSVのブロックチェーン自体は公開されていますから、今でも、消すことのできない画像を誰でも閲覧できる状態になっちゃってる訳ですね。

記事の中でBSV側らしき人が「全ての取引は署名されてそれが検証されており、ログも取ってある」とか「国際的な法執行機関と相談している」と証言しています。とはいえ、使い捨ての鍵ペアとアドレス、Tor経由でのアクセスなどを駆使すれば、正体を明かさずに良からぬファイルをブロックチェーンに潜り込ませることは、普通にできそうです。これまで、そんなことを考える人がいなかったというだけですね。

今回は、BSVがラージブロックだから問題が生じたという説明がありますが、別に小さなファイルサイズの画像でも問題になるものはあります。むしろ、「画像を共有するのにも使えますよ」とアピールしてツールも提供しつつ、誰もその画像のチェックをしないでマイニングしていたことが原因でしょう。とはいえ、人間が画像を見てチェックするプロセスを入れていたらマイニング競争に勝てないですから、対策は難しい。誰でも、気に入らないブロックチェーンを貶める手法が登場してしまったということでしょうか。