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経団連会長“終身雇用を続けるのは難しい”

報道によれば、経団連の中西会長は、企業が今後「終身雇用」を続けていくのは難しいと述べ、雇用システムを変えていく方向性を示したとのことです。

私は2年ほど前に33年間勤めた会社を退職しました。33年間の会社員生活はとても勉強になり、またそれなりに楽しかったですが、例えばおよそ実名でSNSに参加することは考えられない、といった空気が支配的で、そうした面では息苦しさを感じることもありました。日本の大企業の多くが、そうした空気を共有していそうです。

終身雇用、年功序列、年次別の人事考課といった仕組みは、その枠組みの中に居る人間にとって、将来の不確実性を下げてくれるという意味では、ありがたい仕組みだと思います。他方で、変化に対応しにくいという問題があります。例えば、ある代のCEOが若手を抜擢したとしても、時間が経てばCEOが交替し、抜擢人事の仕分けが行われます。そして結局、元の年功序列の枠組みの中に吸収され、そうした試みはノイズとして消えてしまいます。

かつて、日本全体で需要が大きく増えている時代には、誰がどの役職を務めても、そこまで変なことは起きませんでした。しかし、今や大企業といえども一歩間違えば企業の存続が危うくなる時代です。社員がその将来を安泰だと感じられる度合いを多少下げてでも、従来の仕組みを見直していかざるを得ないでしょう。

日本経団連の中西会長は、そうした変化を踏まえて、あえて予定調和的な発言が当然と思われる立場から、やや刺激的な言葉を発したのだと思います。そうした変化への対応方法は人それぞれだと思いますが、少なくとも、ある会社に入ってしまえば安泰だ、という認識は、既に相当崩れているし、今後はもっと崩れていくということを前提とした個人の対応が必要なのだと思います。