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ビットコインのスケーラビリティー問題は再燃するか

ビットコインが10000ドル前後にまで落ちてはきましたが、ここ1週間ほどの高騰で、色々な景色が変わりつつあります。そのひとつは、忘れ去られていたスケーラビリティー問題が復活しつつあることです。Segwitが入ったことで、ブロック上限値は1MBから若干上回っていますが、それでも1.3MB位が実質的な上限のようで、トランザクションの取りこぼしが発生しているようにみえます。

ビットコインの平均ブロックサイズ の推移(過去2年間)

この結果、これまたしばらく消えていた手数料の水準が上昇しつつあります。過去1年間の時系列でみるととんでもなく高騰しているようですが、過去2年間の時系列でみると、2017年末の手数料高騰が激しいので、それと比べればまだ火種の段階でしょうか。

ビットコインの総取引手数料(USD) の推移(過去1年間)
ビットコインの総取引手数料(USD) の推移(過去2年間)

マイニングビジネスが復活しつつあるので、当然、ハッシュレートは上昇し、既往ピークの水準となりました。それに応じて難易度も上昇しています。その結果、ビットコインマイニングによって浪費される電力資源も既往ピークに近づきつつあります。これが、私が今のビットコインの高騰は持続可能ではないと考えている最大の理由です。

ビットコインのハッシュレートの推移(過去2年間)
ビットコインの難易度の推移(過去2年間)
ビットコインのマイニングで浪費される電力資源の推移(過去2年間)

ただし、2017年末のスケーラビリティー問題の顕現化の際と違うのは、今のところ、実際の決済までの時間は特に延びておらず、取引が渋滞しているという実感は乏しいようです。このため、あまり騒がれることもないのでしょうが、それが過去1年間の関係者の努力の成果なのかもしれません。とはいえ、もしこのまま相場の過熱が続けば、2017年末の取引渋滞の再現があっても不思議ではないでしょう。

ビットコインの トランザクション確認時間の中央値の推移(過去2年間)

とはいえ、今のオンチェーン取引の担い手は、クジラと呼ばれる大口投資家、海外の取引所の自己勘定などと考えられるので、実際にオンチェーン取引が滞留するまで取引を増やさないように調整することができそうですし、それなりにまだ本当の上限までのバッファもあるのかもしれません。このまままた手数料の高騰と取引滞留が発生するようだと、ブロックチェーン技術そのものへの期待を大きく損なうことが危惧されます。

(資料出所)www.blockchain.com、digiconomist.net/bitcoin-energy-consumption