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8月29日早朝の暗号資産相場の下落を巡って

日本時間の29日早朝に発生した暗号資産の相場下落について、「材料が何であったかは誰にも分かっていない」といった報道が流れている。まあ、今回くらいの相場下落は過去にもよくあったし、相場の材料なんて色々あるから、何が正解かなんて誰にもわからない。

とはいえ、ちょっと変わった出来事は起きている。今回の相場下落の直前に、TetherのMarketCapが、$50Mほど減少しているのだ。この規模の発行減は過去1年間では珍しく、今年5月に1回あった程度だろう。その15分後に暗号資産全体の相場下落が始まった。直後にTether相場が一瞬上昇しているが、これはBTCなどの相場下落時に安全資産(とは言えないと思うけど)であるTetherが買われることによるいつもの現象で、その後、Tether相場はやや軟調になっている。

Tetherの相場とMarketCap(8/27-28)
BTC/USD相場(8/27-28)

リアルタイムでツィッターを眺めていたわけではないから、上記の報道記事に書かれた「材料探し」がどんな議論だったかは知らないけれど、今の暗号資産相場がTetherの影響を強く受けていることは周知の事実だと思う。