ブログ

Blogs

銀行の業務範囲の拡大は時代の要請である

こんなニュースが流れていました。

「ビジネス特集」農業も 婚活も。地銀におまかせを
(NHKニュース、2019年10月18日 18時50分)

銀行は銀行法で専業義務が課せられています。しかし、銀行が他産業に参入することは厳しく規制される半面、銀行以外の産業からの銀行業への参入は活発に行われています。流通業、製造業、ECモール運営企業などが子会社形態で銀行業に新規参入し、インターネットを利用した新しい銀行ビジネスを発展させる一方で、伝統的な銀行本体による他分野への参入はなく、他産業の企業への出資も5%に制限されていたのです。

こうした中で、銀行業界側からの専業義務の規制緩和を訴える声が強く上がっていました。銀行業の業務範囲の自由化は時代の要請であり、金融機関が有する人材などの経営資源を有効に活用する観点からも、こうした規制緩和は望ましいことだと思います。

このニュース記事を含め、こうした自由化が「地銀の生き残りのために認められた」という説明がされることが多いようですが、それは少し問題を矮小化しすぎていると思います。現在の地域金融機関には、その地域の優秀な人材が集まっているのですから、その人材が地域のために活躍できる環境を整備することは、地域の活性化のためにも有効なはずです。これまで手が付けられていない領域ですから、規制緩和の経済効果は大きいと考えられます。

もちろん、せっかくの新規業務への取り組みが「武家の商法」に終わらぬように、銀行員の意識改革も同時に進めていくことが重要です。記事には、100%出資の地域商社の話が紹介されています。地域商社を設立して地元の魅力を発信していくことは、地域の将来にその浮沈がかかっている地銀にとって、とても遣り甲斐のある大切な仕事のように思われます。こうしたビジネスが活発に行われ、金融機関が囲い込んでいる優秀な人材がその活躍の場を見出すことこそ、地域の活性化のための王道だと思います。