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カナダの暗号資産取引所のトラブル

今のところ、QuadrigaCX でニュース検索しても、暗号資産関連メディアの記事ばっかりですが、そのうち、一般のメディアも報じるようになるでしょう。カナダの暗号資産取引所のトラブルにより、日本のコインチェック事件に次ぐ規模で、顧客に被害が出そうな事件が起きたようです。 カナダの交換所QuadrigaCX の経営者が死亡し、顧客から預かった158億円分の資金にアクセスできない状態とのこと。ユーザーに対して2億6000万カナダドル(約216億円)の負債があるとも報道されています。

同社を監査したカナダのアーンスト・アンド・ヤングは、 「コールドウォレットにアクセスできないか、コールドウォレットに仮想通貨が入っていたか確認できないかのうちの一つ、もしくは両方のケース」が考えられるとレポートしているそうです。

まあ、こんな状態で「コールドウォレットに仮想通貨が入っていたので問題が解決した」という決着になることはあまりなさそうです。そもそも、コールドウォレットに入っているのは仮想通貨じゃなくて秘密鍵です。経営者の死亡後、混乱の中でバックアップから復元されてどこかの誰かに管理が移される、なんて話もありそうですからね。

しかし、経営者が死亡したので預かった仮想通貨を引き出せなくなったのだとすれば、いったいどんなガバナンスをしていたのかということですよね。個人営業に近い零細企業が、何百億円も顧客から資産を預かっちゃダメでしょう。

カナダの取引所QuadrigaCX 巨額仮想通貨にアクセスできず | 背景に創業者の死とコールドウォレットか (cointelegraph、2019年02月01日)

カナダの仮想通貨取引所QuadrigaCXがサービス停止 ユーザーからは批判噴出 破産説も浮上 (cointelegraph、2019年01月29日)

QuadrigaCXには、カナダ・インペリアル商業銀行との係争事件も報道されていますが、どんな経緯で銀行と争うことになったのか気になりますね。

Judge Rules in Favor of Canadian Bank in Dispute With Crypto Exchange
(cointelegraph, NOV 14, 2018 )

これは日本だけの現象ではないと思うのですが、ビットコインは非中央集権で誰にも書き換えられないから、法定通貨よりも安全だ、というセールストークが、一般投資家には不正確に理解されているのだと思います。確かに、法定通貨を支える仕組みは、色々と問題を含んでいますが、とはいえ長い歴史を持っているので、簡単には不正ができないようにできていますし、利用されている規模と比べて、不正や事故に巻き込まれる度合いは少ないです。これと比べて、ビットコインは、度重なる取引所の事件やトラブルに巻き込まれ続けてきました。そもそも、取引所にビットコインを預けている時点で、非中央集権でさえなくなっているとは、あまり強調されることがないのです。

問題が無事解決して、一般利用者の被害が出ないことを願っています。