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BTCのスケーラビリティ問題と電力消費問題は再燃するか

暗号資産の相場は益々堅調で、BTCの価格は$5,100、流通総額は$180 Bまで戻してきた。それでもBTC Dominanceは50.5%にとどまり、BTCだけではなく主要コインもかなりの値戻しをしていることが分かる。

最近一週間の暗号資産の流通総額 (出典)coinmarketcap.com
最近一週間の暗号資産流通総額シェア(出典)coinmarketcap.com

ここで気になるのは、以前も指摘していた、BTCのスケーラビリティ問題の再燃だ。足元の手数料の金額を見ると、最近の最高値であった4月4日に久々の値上りを見せている。

過去1年間の取引手数料  (出典)www.blockchain.com

もちろん、これは過去1年のグラフだから目立つのであって、過去2年間のグラフにしてしまうと、最近の上昇などノイズにしか見えない。2017年末が如何に異常な状態だったかということだが、再びこうした事態に陥る可能性は否定できない。

過去2年間の取引手数料  (出典)www.blockchain.com

スケーラビリティ問題への対応は、相場の下落によって1年以上の猶予期間が与えられていた訳だが、抜本的な解決策は講じられなかったから、もし相場が本格的に戻ってくれば、また取引が滞留することになりかねない。相場と手数料の上昇で、マイニング業者は息を吹き返すだろうが、以前とは異なり、膨大なマイニングマシンが再稼働することで、再び難易度が大きく上昇し、電力消費問題にスポットライトが当たるかもしれない。

BTCの価格上昇は、正のフィードバック効果を持ってマイニングビジネスの活況を作り出す。それが再現すると、色々と困った事態に陥りそうだ。前回の経験があるから、学習効果が働くことを期待したいが、もし再び深刻な問題が発生するようであれば、持続可能な成長を維持する観点から、何らかの対応が必要になるかもしれない。