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私はおぎやはぎの肩を持つ

こんな記事が流れていた。

おぎやはぎの持論に非難集中「キャッシュレスを敬遠する高齢者はわがまま?」( アサ芸ビズ、10月4日)

お笑い芸人の発言に「非難集中」などという記事に反応するのもどうかと思うが、ことこの記事に関しては、私はおぎやはぎの肩を持ちたい。

この記事で、「お年寄りからの非難」として例示されている内容に、いちいちコメントしてみよう。

『余計なお世話』『自己責任で各々好きにすればいいじゃん』

そう考える人が多いほど、世の中のキャッシュレス化は進まず、日本の非製造業の生産性は低くとどまるだろう。高齢者が「好きにする」ことで、日本の将来の成長や産業の新陳代謝が遅れるのを放置していると、日本に未来はない。私は高齢者をリスペクトはするが、だからといって高齢者に日本の未来を奪う権利はないと思う。そもそもキャッシュレス優遇は、なかなか対応してくれない高齢者におもんばかった政策なのだから、他人事のようにスルーしないで欲しい。少なくとも、それが我儘で、日本の将来を奪う行為だということを認識して、発言するにしても恥ずかしそうに発言してほしいものだ。

『便利なのは分かるけどまだ信用しきってない。トラブルも多いじゃん』

トラブルにはしっかり対応してもらうが、日本企業が提供するこの手のシステムで、最終的に個人に損害を与えたものは極めて少ない。そうした事実を知ってか知らずか、トラブルをことさらに強調するのは、結局、自分が対応するのが億劫だからではないか。

『自分が年寄りになった時に同じことが言えるのかね?』

言える。結局、スマホなどの技術革新を何歳くらいの時に経験したかで、参入コストは大きく異なる。今の40代、50台であれば、80歳になってもスマホのようなものを使っているだろう。スマホの画面は大きくなり、音声入出力などのサポートも充実しているだろうが、何よりその便利さを身をもって経験した人は、高齢になっても止めないものだ。

『東日本の震災の時に苦労したから今は現金派』

似たような話を、「北海道のブラックアウトで苦労した」「千葉県の台風による停電で苦労した」などと読み替えてもいいが、そういう話をする人もよくいる。だが、その経験は、あなたが人生で過ごした時間の中でどれだけの割合を占めるのだろうか。常に計画停電やブラックアウトに対応しているというなら、現金払いをするだけでなく、エレベータが必要な高層階には住まないとか、停電に備えて電化製品は使わない、ということでないと整合的でない。もし普段は便利に電気を使っているのなら、支払い手段だけ、古いものに固執する理由にはなっていない。

『安全性が確保されたらやるけど、日本企業の電子マネーにする』

どんな支払手段、認証手段でも、100%安全ではない。家に巨額のタンス預金を保管しているお年寄りが、特殊詐欺の被害に遭うことを考えれば、現金だって100%安全ではない。サービス提供企業やスマホなどのインフラ事業者に加え、店舗と購入者がみんなで協力するから、一定の安全性が実現しているが、それは現金払いでもクレジットカードでもスマホ決済でも一緒である。日本の電子マネーでも、スマホ決済でも、クレジットカードでも、今回のポイント還元の対象になるけれど、その期間は高々9か月なのだから、そのうちにではなく、今すぐに対応したほうが良い。

この記事に限らず、「消費増税に対してポイント還元といっても、わからないからやらない」という街の声が繰り返しニュースで報道された。もし、それが国民の声だとして、技術革新を止める方向に進んでしまうとすると、典型的な「シルバー民主主義が若者の未来を奪う」構図になる。それは、とても悲しいことだと思う。

ただし、この記事自体が「高齢者はこう反論するでしょ」と、さして高齢でない記者が書いたもののようにも感じる。こんな煽り記事を吹き飛ばすくらい、高齢者にもキャッシュレス化にポジティブに反応してほしいと思う。